紅葉狩りが行き過ぎて秘境へ行った話

2016年10月23日

写真を撮るのが好きだけど、特に紅葉期が楽しい。
そのテンションがどうしてか普段登らない山へと足を向けるのだから不思議だ。
しかもどう間違ったのか上級者ルートと言われる下ノ廊下へ行くことになったんだから重ねて不思議だ。
下ノ廊下は黒部ダムから下流の渓谷を歩く、とだけ言えばふーんという感じだけど
そこが岩をくり抜いて作った断崖絶壁ルートで1ミスがただではすまないところ。
だけど絶景で紅葉もよい、それに1年にこの時期の1ヶ月しか通ることができない
というなら一生に一度は行っとくべきか。
そんな軽い思いつきが発端。

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大町の扇沢の紅葉がとてもいい頃、これはこれからの道中も期待できます。
今回は登らず徐々に標高を下げていくから紅葉ベルトは逃すまい。

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観光放水が終わった黒部ダムを下から眺める。
あまりのデカさについつい写真を撮っているけど
これからの道のりを考えるとこんなところで時間をかけている場合じゃない。
なんたって1日目は20kmほど歩くことになるのだから。

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歩きだして1時間もしないうちにこの渓谷
期待通りの景色に楽しくなってきます。

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谷が深く日当たりが少ないのがまた秘境感を盛り上げ
日向ではコバルトブルーの黒部川もここでは黄金色。

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途中、いくつもの支流が黒部川に合流していきます。

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対岸は滝が多く、歩くほどに見える変化を楽しんで。

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遠目から見ても泳いでいる魚が見える透明度。
近くなら水遊びしたくなるような場所ばかりです。

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道はいつしか岩をくり抜いて作ったところへ。
岩にボルトを打って針金を通してあるけど頼りなさすぎて心配になる。

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だんだんと岩が白っぽくなってきたと思ったところで白竜峡到着。
たぶんこれが白竜ね。

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道があまりにも怖いから足元ばかりを気にして頭をぶつける
そんな為にもヘルメット。
ぶつけてバランス崩して落ちたらあっても一緒だけど。

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絶景続きの下ノ廊下の中でもここは外せない、十字峡!
黒部川に左右から2つの川が流れ込み十字になるから十字峡。
自然界の偶然にしばし見とれる瞬間。

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時間はおしてるけど、一度に一人しか渡れない吊橋で
満足行くまで交代で撮影タイム。
揺れる吊橋、疲れてふらつく足が隙間に落ちない様ドキドキしながら
見てみたかった景色が目の前にあるドキドキ。
ん?これが吊り橋効果か?

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十字峡から続く半月挟、S字挟は
逃げ場なんか無いとても長い距離を、歩いてみようかな
と思わせるだけの魅力十分。

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落ちたらどこにも当たらずぽちゃん♪だよ。
なんて軽口をたたきつつ絶壁の高度感を楽しみながら
ほんとはもうちょっとペースを上げないといけないのに
次から次へと現れる美しい景色に止まっては撮影の繰り返し。

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少し暗さを感じ始めてようやく見つけた人工物。
関西電力の黒四発電所。
これが見えて安心するけどまだまだもうちょっと続きます。

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長い吊橋を渡り

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薄暗いトンネルをくぐって

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迫力の仙人谷ダム

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関西電力の施設を通る時なんかは
ここに泊まれたらな、と心はほぼ折れてました。
歩きはじめて8時間近く。

あと少しで小屋!
なのに急登、そして登った分はあるかと思うような急坂。
薄暗く写真欲が下がっているところに追い打ちをかけられ
とにかく到着することだけ考えて歩きました。
疲れているけど滑りそうな足場を一歩一歩下り
小屋に着いたのは5時少し前、9時間弱歩いたみたい。
ほんとによく歩いた。

二日目につづく